2025年7月23日、TOMOSUBAは日本政策学校と学生団体SIRIUSとの協力のもと、学生たちと一緒に日本の政治を深く掘り下げるイベント「選挙ドットコム代表・高畑卓氏と考える2025年選挙総括」を開催しました。

今回のイベントは、若者たちに政治に対する関心を高めてもらい、政治を「自分ごと」として捉えてもらうことを目的に実施されました。

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イベントの目的と背景

近年、若年層の政治離れが進んでおり、多くの若者が選挙に関心を示さない現状があります。

そんな中、選挙や政治についての知識を深め、実際に政治家や専門家から直接話を聞くことができる貴重な機会を提供することが、今回のイベントの主旨でした。

私たちTOMOSUBAは、こうしたイベントを通じて、政治に興味を持っている学生が多いことを実感し、今後も同様のイベントを企画していく予定です。

イベントの内容は2025年の東京都議会議員選挙・参議院選挙の総括をネット目線で見た際の動向を含めてお話を伺いました。

特に、選挙ドットコム代表の高畑卓氏をお招きして、これからの選挙活動の変化や、ネット選挙、政治活動の新しい形について話を伺いました。

高畑卓氏による選挙総括

高畑卓氏は、選挙ドットコムをはじめ、政治家の支援や選挙活動に関する多くの経験を持つ専門家です。

今回、彼は自身の選挙活動の経験をもとに、政治家向けに提供しているセミナーや勉強会の内容を紹介してくれました。また、過去の選挙を振り返り、今とどう違うのか、特にネット選挙の台頭とその影響について語っていただきました。

1. ネット選挙の進化

高畑氏が選挙活動に関わり始めたきっかけは、ある晩、居酒屋で飲んでいたときのこと。

ふと見ると、ひとりの男性が項垂れている様子が目に入りました。「どうしたんですか?」と声をかけたところ、その方は落選したことに落ち込んでいると言いました。その時、「落選」という言葉が衝撃的で、高畑氏は選挙に関心がなかったことを改めて実感しました。

その後、その方にどういった選挙活動をしていたのかを尋ねてみると、「選挙カーを使って街頭演説をしていたり、駅前で演説したり」とのこと。

その時、「そのような活動では、ネット社会の若者には響かない」とアドバイスしました。すると、驚くべきことに、翌日彼から電話がかかってきたのです。

2009年のこの出会いがきっかけとなり、2014年にネット選挙が解禁された際、私は彼の活動をお手伝いすることに決めました。選挙活動に必要な知識を得るため、公職選挙法を読み漁り、政治活動のサポートを始めたのです。

その時は、無所属の候補者をサポートしていました。この選挙は、圧倒的に不利な状況でしたし、候補者は20ポイントも遅れを取っておりました。高畑氏は法的に許される範囲内でできる限りのことをしました。

その結果、あれよあれよと状況が変わり、ついには優勢に転じました。最終的には当確がつき、無事に当選することができたのです。この経験が高畑氏を選挙の世界に魅了させ、選挙活動のお手伝いを本格的にスタートさせるきっかけとなりました。

今では、約200回の選挙をお手伝いしてきましたが、その全てが「若者はなぜ投票に行かないのか?」という疑問に対する答えを求める気持ちから始まりました。その思いが、選挙者と有権者を繋ぐ架け橋となるべく、選挙ドットコムを立ち上げる原動力となったのです。

また、選挙ドットコムでは、候補者がどのように選挙活動を行っているかをオープンにして、政治家と有権者の架け橋となることを目指しています。特に、ネット選挙が大きく変わったことについて、ネットを駆使したプロモーション方法や、SNS、YouTubeを活用した選挙活動の重要性を話してくれました。

▶︎選挙ドットコム

ネット選挙と政治活動の新たな時代:デジタルシフトが変える選挙の風景

最近の選挙活動では、ネット選挙の影響力がますます強まっています。

選挙ドットコムには、今回の選挙中に1000万人弱の有権者が訪れました。しかし、興味深いのは、これらの有権者の多くが特定の候補者を見に来るわけではなく、自分の選挙区に誰が出ているのかを調べるために訪問しているという点です。

実際、有権者の中には、候補者の特徴さえ知らない人が多く、誰に投票すべきかについて迷っているという現実があります。

その中で、選挙ドットコムは、選挙マッチングというサービスを提供しています。

このサービスでは、毎月情勢調査を基に、政治に関する質問を整形し、各政党に回答してもらっています。これにより、候補者や政党の政策が一目でわかり、有権者が自分に合った候補者を見つけやすくなります。

ネット選挙の普及が進む中、ドイツやオランダでは、投票マッチングが最も使用されております。日本でもネット選挙の重要性が増しています。ネット広告も活用され、政治家たちは選挙活動においてSNSを最大限に利用するようになっています。

ただし、ネット広告にはいくつかのルールがあり、公職選挙法やSNSの規約に基づいた審査を通過したものしか世の中に出すことができません。そのため、選挙ドットコムでは、4割ほどの広告をアウトにしていますが、これは健全な選挙活動を支援するための重要な取り組みです。

2. 選挙活動の透明性と課題

参議院選挙の総括

高畑氏は、過去の参議院選挙におけるネット選挙の変化についても言及しました。選挙活動がテレビや街頭演説からネット中心にシフトしている現状を分析し、特に若年層がどのようにネットを活用して選挙に関心を持ったかを説明しました。

ネット選挙とSNS活用

現在の選挙活動では、SNS(特にXやTikTok)を駆使した広告戦略が効果的であることが説明されました。

高畑氏は、SNSを活用した選挙活動が若い有権者に届く方法として重要であり、特に選挙情報サイトやYouTubeが選挙活動の新たな武器となっていると述べました。

政策発信と選挙活動のデジタル化

インターネットを活用した選挙活動は、候補者や政党の発信に欠かせない要素となっています。

高畑氏は、ネットでどのように情報を発信し、どれだけ有権者に届くかが今後の選挙活動において重要なポイントであると強調しました。また、SNSを利用する際は透明性と誠実な姿勢を保つことが信頼を得るための鍵だと語りました。

選挙ドットコムでは、政党の回答や変更履歴をオープンにすることで、政治活動の透明性を確保しています。高畑氏は「嘘をついていることがバレるのが一番簡単な防御策」と語り、選挙活動における誠実さの重要性を再確認しました。

また、選挙活動におけるリスクを最小限に抑えるため、選挙の透明性を確保し、常にオープンでいることが信頼を得るために不可欠だと述べました。

参加者の声と感想

学生A

高畑さんの講演、とても面白かったです。
普段何気なく見ているYouTubeやXが、実は選挙でも大きな役割を果たしていると知って驚きました。切り抜きやコラボが武器になるのも新鮮でした。

学生2

政治家を目指しているため、今回のトークショーはとても有意義だった。実際に自分も選挙に出馬する際の参考になった。
・これまでの選挙では、自分はいつも投票するだけで特に選挙に対して深く考えることはなかった。今回のトークショーで、時代に合わせた裏側の政治家の努力を知れたことで、選挙に対してより一層興味が沸いた。
・選挙に関わっている人だからこそ知っている話をたくさん聞けて面白かった。将来、政治家とは別の職業に就いたとしても役立つ知識を得ることができた。

企業様へ:学生向けの政治イベントを一緒に開催しませんか?

私たちTOMOSUBAでは、今後も学生と企業が一緒に取り組める政治イベントを開催していきます。政治に興味がある学生たちをターゲットに、企業様と一緒にイベントを実施したいと考えています。興味のある企業様は、ぜひお声がけください。若者たちが政治に興味を持ち、社会に積極的に参加できる環境を共に作り上げていきましょう。

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